ブロックチェーン公開講座 第1回(2024年4月9日)

あうとぷっと

東京大学が主催するブロックチェーン公開講座に参加した。仮想通貨を詳しく知るには技術的な知識も必要だと思い、申し込みをした。

アウトプットとしてこのブログに学んだことのメモを残しておきたい。

学んだこと

◯ 人間社会の経済システムは信頼ベースで構築されている

◯ ブロックチェーンは第三者機関への信頼を必要としないトラストレスなシステム

◯ ブロックチェーンは分散型システムと経済的インセンティブが組み込まれたシステム

ブロックチェーン公開講座 第1回(2024年4月9日)

リアルタイムでは時間の都合上参加できないので、Youtubeの録画で参加。

前半は公開講座の概要、後半はブロックチェーンの基礎の講座が行われた。

ブロックチェーンとは?

トレストレスなシステムと言われる

→人間社会はトラスト(信用)がベースにある

例)ハンバーガーの支払いにお金を店員に渡す。お釣りと商品との提供を信用している。

例)銀行取引→預けたお金を引き出せる。銀行を信用している。自分の資産を適切に管理してくれる。

例)公共交通機関→電車、バスが時刻通りにくる

世の中のシステムの多くは中央管理者がいるタイプのシステム

例)Googleの検索、Githubのリボジトリ、Amazonの通販、LINEのメッセージ

→会社がサーバーの運営、管理をしている

→私たちは、サービス提供会社を信用してサービスを利用している。

ビットコインの場合

ビットコインは中央集権型ではなく、非中央集権型で運営されている「お金」

通常は、政府(中央銀行)が通貨を発行、送金の際は、銀行がその機能を担う

ビットコインは、政府や銀行などトラストすべき対象がいないシステム

👉️トラストレスに構築されたシステムと呼ぶ

トラストレスとは、そのまま訳すと信用がないという意味だが、信用を必要としないという意味ではなく、信用できる第三者機関が必要ないという性質を「トラストレス」と呼んでいる。ブロックチェーンの「トラストレス」を誤解していませんか?

どのようにトラストレスにシステムが構築・運用されているのか?

中央集権型のシステムだと、どこかの会社が運営しているサーバー1台でアクセスを処理する

→1台で処理できなければで2、3台を増やしていきアクセスをさばけるようにする

↕ 

非中央集権型のブロックチェーンのシステムではP2Pが採用されている

P2P(Peer to Peer)とは、参加自由な複数のパソコンが世界中に散らばっている状態で動くシステム

→サーバーが分散されるメリットがある

→だれでも入れるがルールがある

そのルールをコンセンサスアルゴリズムという

→特定のルールを規定

→ビットコインの場合、「正しいブロック」についてのチェックリストがある

→含まれているトランザクションについて、送金金額が残高よりも小さいか、その本人の電子署名がついているか

ルールに沿っているブロックは正しいということに同意しつつ利用する

→ここにトラストがうまれる

→ルールに沿っていないブロックを作ることはできるが、他の人から弾かれやすくなる、他の人から受け入れない

→他の人もルールに沿って行動するということを期待して自分もルールに沿った行動をする

どうしてブロックチェーンシステムに参加する人がルールに沿って行動するのか?

👉️それは経済的インセンティブがあるから

ブロックチェーン上のブロックの生成には、報酬が発生する

ルールに沿って行動しない場合は、報酬が得られなくなる。

それを回避するために人々はルール通りに行動する。

ブロックチェーンは、分散型システム(P2P)で構築されているだけでなく、経済的インセンティブがシステムに組み込まれ実現されている。

→民間企業が中央集権型のシステムを提供するのと同じこと

例)Amazonで注文をすれば商品が自宅に届く。注文をすれば商品が自宅に届くというルール通りに働くことで(Amazon側が)インセンティブを得ることができる

→利用者が注文してAmazonが商品を届けずに料金だけ受け取ることはルールに反したインセンティブの獲得にあたる。自分の利益のために不正を働くインセンティブをなくす仕組み作りがされる

→注文が届かなかったときのサポート体制・返金の仕組みなど

どのようにインセンティブを組み込んでいるのか?

報酬を得るためのルールはなにか?

ブロックを生成することでインセンティブを得ることができる。

→ブロックの生成とは新しいデータを記録すること

→ブロックチェーン上で取引があったときに、新しいデータを記録する必要がある

そのときにブロックを生成することが必要

→ブロックの生成にはマイニングが必要

→マイニングの成功で報酬の獲得が可能

ブロックチェーンの参加者はだれか

非中央集権型のシステムでは、管理者が不在

ブロックチェーンデータを持っているPC(ノード)が世界中に分散的に存在し、P2Pネットワークで相互に通信する

ではブロックチェーンの参加者とはだれなのか?

①ノード参加者、マイナー(ビットコインをマイニングする人)

ビットコインのノード数は約18000台、世界中に散らばっている

②ブロックチェーンユーザー

暗号資産を所有する個人、暗号資産での支払いを受け入れる店舗

ブロックチェーンの主な特徴3つ

非改ざん性

→書き込まれたデータは書き換えできない

高可用性

→システムがダウンしない

透明性

→情報がいつでもだれでも閲覧できる

非改ざん性

ハッシュ値の連続でブロックが作られるため、途中で改ざんが入るとすぐ判別できる

改ざんしたトランザクションを持つ有効なブロックチェーンを構築しようとするとそのあとのナンスをすべて再度探す必要がでてくる

※ハッシュ値、ナンスはいま説明しないそう

自分で簡単に調べてみた👇️

ハッシュ値とは、元のデータを計算手順(ハッシュ関数)によって変換した固定長の値のこと
固定長とは、文字数やデータ量が決まっており、常に同じ長さの数として取り扱われる
不可逆的な値であるため、元のデータの復元が不可能
固定長であるがゆえに、データの改ざんがあった場合、ハッシュ値が大きく変化する

ナンス(nonce)とは「Number used once」の略。日本語訳で「一度だけ使用される数字」
暗号資産のマイニングでは、ナンスと呼ばれる32ビットの値をハッシュ関数という計算式に代入して計算し、答え(ハッシュ値)を算出する
→ハッシュ値の連続でブロックが生成されているため、一度改ざんが行われてるとどのナンスをハッシュ関数に代入したかすべて探す必要ある
→正しいナンスを見つけるには、なんどもナッシュ関数に代入して演算する必要があるため、見つけるのは困難

高可用性

システムが使える状態をどれだけ維持されているか、ということ

マイナーによるたくさんのノードでシステムを運営している

世界中に存在しているノード(PC)にブロックチェーンデータが存在している

特定のノードが故障しても全体としては稼働し続けることができる

ビットコインは2009年のサービス開始時より一度もサービスが停止されていない

(ゼロダウンタイム)

特定の誰かの意図で、サービスが停止したり、仕様が変更されることができない

透明性

トランザクションのすべての情報が入っているブロックチェーンは誰にでも閲覧可能

ブラックボックスなし

例)Googleの場合、検索結果のアルゴリズムが公開されているか本当にそのアルゴリズム通りに検索結果が表示されているのか不透明→外部からの検証ができない

講座を受けた感想

前半部分に公開講座の説明があったこともあり、初回は思ったよりも短時間での講義になった。

人間社会が信頼ベースに構築されていること、ブロックチェーンでは第三者機関への信頼が必要ないトラストレスにシステムが構築されていることという前提を講義の最初に学ぶことで、ブロックチェーン技術への興味がさらに湧き、最後まで初回は完走することができた。

これからさらに技術的な話(ハッシュ値、ナンスなど)が出てくるだろうがその都度、自分なりに調べて理解し、アウトプットしていきたい。

自分で説明できないことは理解していないことと同じだと思うので、このブログの場をうまく利用していきたい。

ブロックチェーンやブロックそのものについての説明はなかったので、自分で改めて勉強するか、これからの講義でも説明されていくのかもしれない。

登録者は7000人いたようで、8割で社会人だったそうだ。それくらいビジネス領域からも関心がアツイ技術だということがわかる。

動画は非公開のため、公開しないでくださいと言われてある。配布された資料内にある図などを引用したかったが、copyright表記は最初のページ以外は記載があったのでそれもできなかった。

来週から、ビットコインについての講座が3回続く。また完走すれば、アウトプットする。