今回の記事を書く目的・動機
DePIN銘柄が現在トレンドであるので、関連銘柄を整理したい。
この記事で書きたいこと
◯DePINとはなにか
◯AI x DEPIN x GPU
◯注目のDEPIN 3銘柄
DePINとはなにか
DePINとは、Decentralized Physical Infrastructure Networks、分散型物理インフラストラクチャネットワークのことを示す。
これだけ聞いてもピンとこないが、自分が所有している物理インフラサービス(WIFIやGPU)などを共有し分散化することができるネットワークと捉えればわかりやすい。
物理インフラを分散化することで、中央集権的な集団や企業から一方的に管理・制限されることやシステム障害を回避できるようになる。
またネットワーク参加者には、トークンが割り当てられるインセンティブ設計があるため参加者が分散型ネットワークに参加するモチベーションが保たれている仕組みづくりになっている。
DePINというアイデアは新しいものではなく、すでに2014年頃のブロックチェーン技術の最初の頃には存在していた。
現在でも注目されているDePIN銘柄(Filecoin、Heliumなど)は2020年頃にはすでにトークンがローンチされていた銘柄が多い。
AI x DePIN x GPU
物理インフラを提供するなかで、どの分野の仮想通貨が盛り上がっているのか。それはGPU関連の銘柄である。
GPU分野を提供するその対価として報酬を得ることができるサービスが多く出ている。
GPUとは、Graphics Processing Unit、画像処理装置のことである。ゲームやAIのデータ処理に使われる。生成AIへの需要が増えることはGPUへの需要も増えることにつながる。
既存のGPU提供サービスの課題
近頃では、元々ゲーム用のGPUを提供していたNVIDIAが生成AIにもGPUを提供し始めたことで株価が最高値を更新し続けている。
ただし既存のGPUの提供サービスでは、価格が高額で、GPUの選択肢も限られていることからユーザー側に不必要な負担がかかっている。
Web3.0業界のDePIN銘柄ではGPU所有者が使ってないGPUを必要としている人に提供しその対価としてトークンを与えるサービスを展開する。そのインセンティブ設計されたトークンエコシステムによりGPUを必要な分だけ低価格で入手できる。
注目のDePIN 3銘柄
Render
GPUのレンダリングサービスを提供する。ユーザーは必要な分だけのGPUパワーを使用することが可能になる。SOLANAのネットワーク上でサービスが展開される。
Io net
余ったGPUをユーザーが使用できる。GPUを提供している仮想通貨サービスのGPUパワーの余りを使用できるところが特徴。上記のRenderの余ったGPUを提供することができる。これもSOLANAネットワーク上でサービスを提供している。
Aethir
AIとゲーム分野に強みを持つGPUを提供する。NVIDIAのInception Programに参加(NVIDIAがスタートアップの支援するプログラム)。Ethereumのレイヤー2であるArbitrum上でサービスを提供。その他2つのサービスよりも大規模な画像処理が可能なGPU(NVIDIA H100 GPU)を所有している。
この3つのサービスは互いに提携しており、競合かつ協力者である関係。io netの広範囲をカバーするGPU提供ネットワークに質の高いAethirのGPUパワーを提供できる。
DePINとSOLANA
DePINのトレンドとして抑えておくこととして、SOLANAのネットワークの盛り上がりについて知る必要がある。SOLANAは、2024年になり現在(2024年06月17日)時価総額ランキング5位に位置づけている。SOLANA関連のDefiも需要が増え、今回の半減期バブル(2024年4月20日から)では躍進すると見られている。
そのSOLANAのネットワークをDePIN銘柄が使用する流れができている。先に挙げた、RenderやIo netだけでなく、Filecoin(分散型ストレージ)、Helium(分散型5Gネットワーク)などがSOLANAと続々提携している。今後もSOLANAとDePIN関連のプロジェクトは増えていく見通しである。
記事を書いてみた感想
DePIN銘柄はAIやGPUなどの社会の実需に関連して伸びていく可能性がある。2020年にトークン発行されたFilecoinやHeliumなどがここにきて新たに注目浴びている。昔のトークンほど実需がないと伸びにくいが、どれほど伸びるか楽しみである。